国会が閉会になると、永田町は急に静まりかえる。地元に帰る議員、外国に出かける議員、様々だ。
私の夏は、例年竿灯(8月3日〜7日)からお盆にかけては地元の行事や夏祭り、お盆の挨拶など県内を走り回るのが常。今年は友人の西郷輝彦さんを急に竿灯祭りに誘ったところ、「秋田のまつりがこんなに勇壮とは思わなかった」と予想以上に感動され、見たことのない人にとっては稲穂の竿灯は結構柔らかいイメージなんだということを知ったりした。 ところで、今年初めての経験もある。9月に入り1日半を完全オフにして乳頭温泉郷に行って来た。県外の人から余りにも評判が良いので一度見てみたいと思っていたのと、休むのが元来苦手な私に対し「一度頭を空っぽにして今後に備えるため」と秘書が無理矢理(?)計画してくれたのだ。なかなか予約もとりにくいらしいのでキャンセルするわけにもいかず、1冊の小説(知人が最近出版した終戦前後の儚い恋愛小説)とカメラを持って出かけた。朝に夕に乳白色の温泉につかり、おいしい山菜料理を食べ、思索にふけるのは、思えば丸9年前の初当選以来初めてだった。 私は自民党の東北地方開発委員会の事務局長を仰せつかっている。いまどき「開発」というのもどうかとは思うが、東北各県の課題にきめ細かく対応すべく設置されている大事な委員会であり、私のもっとも重視する仕事の一つだ。今回の「山の旅」でしみじみ感じたが、東北には他にも目立たなくともすばらしいところが沢山あるはずだ。県庁所在地ばかりでなく「デイスカバー東北」で下北半島から隅々まで東北を回るキャラバン隊でも作りたい心境になった。観光政策・過疎地域 政策・健康政策、すべては見る事から始まる。政治の原点を思い直した。 もちろん委員会の議員連中のキャラバン隊より、一人でそっと巡る旅が良いに決まってはいるが…。 |
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