かつとしコラム

コラムTOPへ

◆熱狂から1ヶ月――私個人の場合

 参議院議運院長の公式訪問で中東欧を訪ねる予定だった今年の夏。虚しかった  8月8日の郵政法案否決の朝。あまりにもドラマチックな2ヶ月に熱冷ましも必要なほどだ。

 特に私個人の場合、2年前もこのコラムで書いたが、衆議院選挙への出馬を望む声と自分の考えと小選挙区の実情の狭間でまたマスコミを騒がせることになってしまい、不本意であった。

 参議院で10年、中堅として活躍の場も十分に与えられていることは選挙後さらに実感している。
 しかし、地元秋田選挙区で「強い自民党」を実現するために、衆議院秋田1区への転向を本気で考えたのも事実である。党幹部にその意向を伝えて、戦うつもりで帰秋したところ、刺客騒動に巻き込まれたり、参議院からの転向が補欠選挙になることを関係筋からいやがられたり、様々なことがあった。あらゆる問題をうち捨てて出ろと言われれば出られたであろうが、私は「これまで恩を受けた人がどうなろうと自分が出たい」というタイプではない。県内の現職議員が 今、大切であることを誰よりも感じる一人だったからこそ断念せざるを得なかった。

 選挙が終わって今なお、地元で「なんで出なかったの?」という絶望感にも似た言葉をよくかけられる。応援してくれる人々、期待してくれる人々の気持ちを思うとやり切れなくなる時も多いが、勇気がなくて出られなかったのではない。勇気をもって出なかったのである。

 このことを理解してもらうにはまだ時間がかかると思う。きっと分かってもらえることを信じて、参議院であるからこそ自分の活動の幅を広げていきたい。


2005年10月11日
熱狂の2ヶ月を思い返しながら宿舎の掃除をした3連休のあとに
 

 

 



 

※このホームページに掲載の記事、写真などの無断転載を禁じます。全ての
著作権は金田勝年及び金田勝年事務所に属します。 


  《東京事務所》03-3508-7053

国会で成立した法律についての資料等必要であれば、お気軽にご連絡ください


Copyright (c)2000-2001 金田勝年事務所. All right reserved.