外務副大臣ニュース

H18.2.9 副大臣会見記録 (14:34〜 於:本省会見室

金田副大臣定例記者会見要旨

副大臣会議/エチオピアでのTICAD平和定着会議への塩崎副大臣の出席/パキスタン等大地震被害に
対する国際機関経由の追加的支援

(副大臣)私の方から、3点ほど申し上げます。まず1点は、今日は副大臣会議がありまして、その中での報告事項は、まず大雪関係で、大雪による被害等の概要あるいはこの冬の雪による被害状況等についての報告がありました。内閣府そして総務省の副大臣からの報告です。それから、道州制特区プロジェクトチームを立ち上げ、そしてまた都市と農村漁村の共生・対流に関するプロジェクトチームを設置するということが、それぞれ内閣府、農林水産省の副大臣の方から話がありました。それから、経済連携強化に向けた取り組みの現状ということで、塩崎外務副大臣からの説明。それから、新型インフルエンザ対策について厚生労働副大臣からの説明。そして、7道県に対する特別雇用対策の実施についてということで、厚生労働副大臣からの説明がありました。それに加えて、経済産業副大臣の方から、サービス産業統計の必要性とその整備についてという説明がありました。以上の内容についてそれぞれ説明がこの副大臣会議においてありまして、だいたい説明で終わっています。

 2点目ですが、先週の副大臣会議におきまして、来週16日・17日のエチオピアでのTICAD平和定着会議について発表を行っていますが、わが国も出席するわけですが、同会議に塩崎副大臣の出席が正式に決まりましたので報告をさせて頂きます。なお、その会議に先立ちスーダンも訪問するということになっています、12日から14日。そして来週は16日・17日がTICADの会議です。

 3点目ですが、パキスタンの大地震被害に対する国際機関経由の追加的支援についてです。本年1月に麻生大臣がパキスタンを訪問した際に、パキスタンにおける地震被害支援として、国際機関経由で総額2000万ドルの追加的な人道支援を行うことを表明しました。今回この追加支援に関する補正予算が本国会において成立し、国連機関と国際赤十字等の8つの国際機関を通じて支援を行うことが決定されました。昨8日は、地震からちょうど4カ月に当たります。そこで、一部新聞で報道されていますように、被災地で多くの方々が厳しい生活を強いられているわけですが、今回の支援においては、人間の安全保障の理念に基づき、女性の人々、それから子供さん、そして辺境地の人々を中心とし、特に冬季の厳しい気候条件下にある皆様に対して、防寒テント等の緊急人道支援物資の配布、保健・医療の分野、早期復興・再建といった分野で、各機関の専門性を踏まえた支援を実施するということになります。今般の国際機関経由の支援により、二国間援助を含めたこれまでのわが国の支援の表明総額は約2億ドルに上ります。これは、先の2 000万ドルの追加的な人道支援を含めての額です。私からは以上で

◆沖縄返還協定

(問)古い話で恐縮ですが、事前に報道課を通じて通告していますのできちっとした政府の見解というものを聞かせていただきたいのですが、1971年の沖縄返還協定といって、返還した土地の原状回復補償費を日本が肩代わりしたということを、当時の交渉に当たった外務省幹部が認めたと一部報道にありますが事実関係はいかがですか。

副大臣)報道があったことは知っていますが、その中の具体的な発言については承知していません。その報道によりますと現状回復費400万ドルが含まれていたという内容の報道だとは知っていますが、その中身の、特に元アメリカ局長の発言については承知していないわけであります。いずれにしましても、現在提訴されています訴訟、これは元記者をしておられた西山さんだと思うのですが、その西山さんが現在提訴しておりますその訴訟につきましては、今、係争中ということでコメントすることは差し控えたいと思っています。

(問)報道の中身如何に関わらず、今まで密約があったということを政府は一貫して否定してきたわけですが、今この時点で密約があったのかどうかということについてはどうでしょうか。

副大臣)沖縄返還時というと昭和47年ですか。その当時から一貫して繰り返しその交渉担当者等が説明をしてきておりますとおり、沖縄返還に際します支払い問題に関する日米間の合意というものは沖縄返還協定が全てであるという立場に私共としては変わりはないと考えております。

(問)そうではなく、現状回復を肩代わりしたという事実はないということですか。報道は別として、今この段階で肩代わりした事実はあるのでしょうか。ないのでしょうか。

(副大臣)先ほど申し上げました通り、いずれにしましてもこれは提訴されている訴訟にかかわることですから、現在係争中であるのでコメントすることは差し控えたいと思い ます。

◆日朝包括並行協議

(問)昨日、日朝包括並行協議が終わりましたが、具体的な進展がなかったということで政府の「対話と圧力」という基本姿勢について圧力を求める声が高まると予想されますが、その「圧力」について現在の考え方をお聞かせ下さい。

(副大臣)まず今回の協議の内容につきまして決して楽観視していたわけではありませんけれども、協議を通じ目に見える具体的進展が得られなかったということは遺憾であると考えています。他方、1年3カ月ぶりに再開された今回の協議ですので、けっこう多くの時間をかけて議論をさせていただきました。最優先課題である拉致問題、核・ミサイルといった安全保障問題に関して、我が方の懸念や要求というものを直接伝えることが出来たという点では一定の意義があったとは思います。今お尋ねの「圧力」という意味ですが、我々の基本的考え方は御承知の通り、「対話と圧力」をねばり強く総合的に対応していかなければいけないという考え方でありますけれども、やはり「対話と圧力」の中の今後の状況、今回の協議結果も踏まえますとどのようなタイミングで、またどのような方法で如何なる「圧力」をかけていくかということは、拉致問題の解決に向けて北朝鮮から誠意ある対応を引き出すための最大の効果を得られることに繋がるのかということをしっかりと検討していくことが必要ではないかと、重要なことだと私としては思っています。この「圧力」につきましては、私個人の考え方として申し上げさせていただきますと、例えば一昨年、立法化あるいは法改正された既存の法律もあります。そういう既にある法律をどのように考えるかとか、あるいは様々な知恵を出し合っていかなければその「圧力」の内容、そして方法、タイミングというものは具体化しないわけですから、そういうものを私個人としては知恵を出し合っていくということも今後検討の中には内容としてとらえていかなければいけないのではないかなと思っています。

 

※このホームページに掲載の記事、写真などの無断転載を禁じます。全ての
著作権は金田勝年及び金田勝年事務所に属します。 


《東京事務所》03-3508-7053

国会で成立した法律についての資料等ご希望であれば、お気軽にご連絡ください


Copyright (c)2000-2002 金田勝年事務所. All right reserved.