外務副大臣ニュース

H18.7.27(木) 副大臣会見記録 (11:35〜 於:本省会見室)

金田副大臣定例記者会見要旨

◆サマーワ事務所及び在イラク大使館勤務者顕彰式典

金田副大臣)サマーワ事務所及び在イラク大使館勤務者に対する顕彰式典を8月1日に行います。麻生大臣主催で行う予定です。これは、退避勧告の対象となっているイラクにおいて、生命・身体の危険を顧みずに職務に精励した方に対する顕彰として、外務大臣表彰という形で顕彰するものでありまして、陸上自衛隊と外務省とが車の両輪となって行ってきたサマーワにおけます人道復興支援活動が終了し、サマーワの事務所員が本邦に帰国した機会をとらえて行われるものです。
 なお、この機会にイラク関係の報告をもう一つ付け加えます。イラクに対する人造り支援の一環としまして、7月31日から一ヶ月間、イラクの方を10名本邦に招待致しまして、灌漑農地水の管理技術に関する研修を実施する予定です。日本の農業分野における灌漑用水・水管理システムに関する講義、現場視察、土地改良区の運営方法等についての理解を深めていただき、イラク農業の生産性の向上に役立てて頂くことを期待しています。

◆トートCTBT機関準備委員会事務局長の訪日

金田副大臣)ティボル・トート包括的核実験禁止条約(CTBT)機関準備委員会事務局長が、8月1日から7日まで外務省の招待により来日します。トート事務局長は、私をはじめとして国内関係者との間で、CTBTの発効促進や核実験探知のための検証制度の整備等につき意見交換を行う予定です。我が国は核兵器不拡散条約(NPT)を基礎とする国際的な核軍縮・不拡散体制の維持・強化の観点からCTBTの早期発効を重視しています。今回のトート事務局長の訪日を通じて、CTBT発効促進等にかかる我が国の積極的な取り組みにつき理解が促進され、また、CTBT機関準備委員会と我が国の協力関係が一層強化されることが期待されます。

◆特別展示「幣原外交の時代」の開催

(金田副大臣)外務省は麻布台の外交史料館において、8月1日から12月27日まで「幣原外交の時代」と題した特別展示を開催します。麻布台の外交史料館は飯倉公館の隣にありますが、そこで行われる特別展示では、1920年代に外務大臣を務めました幣原喜重郎に焦点を当て、多角的な国際協調路線を追求した「幣原外交」の足跡をたどります。

◆日朝関係

(問)今マレーシアで開かれている外相会議で、北朝鮮を六者協議に復帰させるために、様々な会談が行われていくと思うのですが、日本政府としては今回のこの一連の会談の中でどういう方針で臨もうとしているのか。また、現在どのような見通しが立っているかをお聞かせ下さい。

(金田副大臣)28日に行われるASEAN地域フォーラムの際に、六者会合の参加国等の外務大臣の間で、どういう形で話し合いがもたれるかについては、皆様御存じのように様々な調整が行われていると承知していますが、今の段階では決まっておりません。私共としては、北朝鮮が、今般の安保理決議を履行して、六者会合に早期・無条件に復帰することが必要であると考えているわけであり、これに資する会合になってもらいたい、基本的にはこういう考え方を持っているわけでありまして、六者会合は是非行われるべしということで考えているわけです。様々な考え方も色々な国の側からは示されている状況もあるという風には聞いていまおりますが、私共としてはそのように考えておりますし、こういうASEAN地域フォーラムの機会を活用しながら、やはり六者会合の議長国である中国をはじめとして関係各国との一層の連携・協力を図っていきたいというのが私共の考え方であります。そういう方向でのスタンスで現地では調整中です。

(問)北朝鮮を除いた会合をやっても意味があるのかどうか。中国は北朝鮮を除くことに否定的ですが。

(金田副大臣)私共としては北朝鮮も入った会合の方が当然望ましいという風に考えていますので、そういう方向で臨んでいるわけであります。一方で、中韓外相会談等の動向、あるいはヒル米国務次官補の意向とか色々な調整が活発化していると聞いておりますけれども、私共としてはあくまで基本的には六カ国でというスタンスは変わっておりません。

(問)仮に北朝鮮が出てこなかった場合、協議は開いた方がいいというお考えですか。

(金田副大臣)基本的に現地においてそういう様々な調整が行われている中で、繰り返しになりますが、北朝鮮が今般の安保理決議を履行し、六者会合に早期無条件で復帰するということに資するものにしていくという努力は非常に重要だと考えていますから、私共としてはそういうスタンスを基本的には持っているわけですけれども、関係の国々の動向、あるいは調整の結果というものはあろうと思いますが、いずれにしましても私共としてはこのARFに出席する関係各国の一層の連携・協力というものが重要となりますので、そういう中で決まっていくものであると考えています。

(問)中国が北朝鮮関係の銀行口座を凍結したという報道がありますが、政府としては確認しているのでしょうか。

(金田副大臣)私共としても北朝鮮よるマネーロンダリング等の動向についても鋭意情報収集は行っているところですし、報道についても承知しているところであります。しかしながらいずれにしましても、私共としましては北朝鮮によります不法活動というものがあった場合に、それについてはそれぞれの国において法令に則って適切に対処していくというのが当然であろうと思っています。

(問)米国にはまだ。

(金田副大臣)他の国における金融上の措置について、私共からコメントするというのはどうかなと思いますが、マカオ当局と中国が中国銀行の北朝鮮口座の関係についての報道を否定していることは承知しています。ただ、いずれにしましても、それぞれの国で法令に則って、適切に対処していく、北朝鮮による不法活動についてはそういう風に対応するのが当然なのではないかと思っています。 (了)

トップページへ

 

※このホームページに掲載の記事、写真などの無断転載を禁じます。全ての
著作権は金田勝年及び金田勝年事務所に属します。 


《東京事務所》03-3508-7053

国会で成立した法律についての資料等ご希望であれば、お気軽にご連絡ください


Copyright (c)2000-2002 金田勝年事務所. All right reserved.