外務副大臣ニュース

 

8.29 金田副大臣と エルバラダイIAEA(国際原子力機関)事務局長との会談

  1. ウィーンを訪問中の金田外務副大臣は、8月29日午前11時(日本時間午後6時)より約1時間、ウィーンのIAEA本部において、エルバラダイIAEA事務局長と会談した。
  2. 同会談では、金田副大臣より、同事務局長の指導の下でIAEAが国際的な核不拡散体制の維持・強化に貢献してきたことに対する評価を述べつつ、我が国としてもIAEAに対して引き続き積極的に協力していく考えを伝えた。
  3. 次いで、イランの核問題と北朝鮮の核問題を中心に意見交換を行った。イランの核問題については、金田副大臣より、現在、今月22日にイラン側が行った包括的提案に対する回答を主要関係国が詳細に検討しているところだが、イランが、安保理決議1696に従い、速やかにすべての濃縮関連・再処理活動を停止し、交渉のテーブルに戻るよう働きかけていくことが重要との考えを伝えた。これに対し、エルバラダイ事務局長は、イランの核問題を巡る現状について、今後数週間の対応は重要であり、NPT脱退、IAEA査察官の追放といった北朝鮮のような事態を招かないよう注意深く対応する必要がある、イランにとって濃縮活動の停止は国内的には困難なことであるが、国際社会はイランに核兵器の開発を許してはならないことでは一致しているとの見解を示した。

     北朝鮮の核問題については、金田副大臣より、安保理決議1695の着実な実施の重要性を述べつつ、本件の解決に向けた国際的な取組においてIAEAも引き続き重要な役割を果たしていくことを期待する旨伝えた。これに対し、エルバラダイ事務局長からは、北朝鮮の核問題については六者会合を通じた対話の枠組みによる解決が重要であるとの発言があった。

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