外務副大臣ニュース

H18.9.14(木) 副大臣会見記録 (11:49〜 於:本省会見室)

金田副大臣定例記者会見要旨

◇金田副大臣のニューヨーク・ワシントン訪問

(金田副大臣)私は、9月5日から9日にかけ、第59回国連広報局・NGO年次会合出席及び米政府要人との意見交換のため、ニューヨーク及びワシントンを訪問しました。ニューヨークでの国連広報局・NGO年次会合は、「人間の安全保障」がテーマの一つであることを捉え、「人間の安全保障」が日本の年来の主張であり、また実践でもあることを指摘し、NGOが国連や各国政府と統合された対応をとることの重要性を訴えました。また、ワシントンではクラウチ国家安全保障問題担当次席補佐官、イングランド国防副長官、ドブリアンスキー国務副長官代行といった方々と会談しました。また、議会側の関係者とも会談をしました。米側関係者とは、日米同盟が強化されていることを確認するとともに、今後の課題に関する見方について完全に一致し、北朝鮮問題や中東問題等で引き続き連携していくことを再確認しました。

◇国連レバノン暫定隊(UNIFIL)への支援

(問)政府がレバノンに陸上自衛隊を派遣する可能性があるという報道が出ていますが、いかがでしょうか。

(金田副大臣)国連レバノン暫定隊(UNIFIL)に我が国が国際平和協力法(PKO法)により、陸上自衛隊を派遣するという方向で検討に入ったという事実はありません。また、陸上自衛隊の派遣に前向きな外務省であるといったような、あるいは中心となって検討しているというような事実も、現時点でありません。

◇イランのアザデガン油田開発

(問)昨日イランの石油大臣がアザデガン油田の石油開発について、日本と開発を続ける方向で、9月15日という期限を超えて開発を続けていく方向で話をすると言われました。ただ昨今のイランの核問題を考えますと、日本はイランのアザデガン開発を止めるようにという要望が一部の常任理事国から出ているということも聞いています。今後の日本の対応、もしくは民間の会社がアザデガン開発にこの時期に踏み切るといったことに対する政府の対応はどのようなものか教えてください。

(金田副大臣)アザデガン油田開発というのは我が国のエネルギーの安定的な確保という観点からは重要なプロジェクトであると基本的には考えています。しかし、この契約についてはイラン側の地雷除去作業の遅れといったようなことから、民間契約当事者間で商業ベースの話し合いが継続していると聞いています。今申し上げたように、重要なプロジェクトであるわけですから、このプロジェクトの進展については基本的に民間ベース、商業ベースの交渉という関係もありまして、このプロジェクトの進展を注視していきたいと思っています。しかしながら、一方でイランの核問題につきましては、我が国はやはり国際社会と協調してイランに対する働きかけというものを行っているわけでして、私共はアザデガンといったような経済プロジェクトの存在が、一方でこうした核問題に対する我が国の姿勢と言いますか、国際社会と協調してイランに対する働きかけを行っていかなければいけないという姿勢に影響を与えると言いますか、こういうことはいずれにしても今の時点では考えられないと思っています。

(問)これまでこの問題について、イランの政府当局から政府間で早期に着手して欲しい、あるいは延期するとかいった話があるのでしょうか。

(金田副大臣)私共としてはそういう要請があったとは承知していません。

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